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都心で純度100パーセントの暗闇から刺激を受ける

8月 8, 2010

先日、外苑前近くで開催中の「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」へ行ってきました。
一般の参加費は5000円、と結構お高めですが、その価値がある新鮮な経験ができました。

会場は、純度100パーセントの暗闇。
その中を複数の人の参加者の人達と、視覚障がい者のアテンダントさんの案内にしたがって歩きます。

中でどのようなことが出来るのか、実際に体験いただくとして、純度100パーセントの暗闇の世界は衝撃的です。
純度100パーセントの暗闇に人間の目はなれません。
いつまでたっても見えるのは暗い闇です。
ときどき目の前の物体が見えたように思うのですが、気のせいにすぎません。

また、空間の広がりを認識することもできません。
なんとなく、「行き止まりかな」と思って目の前の空間に手をさし出しても、その先に暗闇に手が沈んでゆくだけです。

見えたように思う、モノ。
途切れるよう思われる空間。
そうしたものは、想像に過ぎません。
視覚からの情報が遮断されたために、人間の脳は想像によって欠けた情報を補おうとするのでしょう。

また、視覚が遮断されると匂いや音、触感にも敏感になります。
そして、それらの刺激がまた脳を刺激して、新たな想像を巡らせるきっかけを作ります。

草わらの匂いを感じたり、水に触れたり、草木に触れたりすると、それらのモノがどのような状態なのかを頭に描こうとします。
また、それらのモノがある空間がいったいどのようになっているのか、その状態を頭に描いて理解しようとします。
視覚の情報が遮断されたことにより、普段よりもイマジネーションを使用して、世界と接することになるのです。

なにより、暗闇にいると普段より多くの言葉を発して周囲とコミュニケーションをすることが新鮮です。
暗闇のなかでは声が重要な手がかりだからです。
上記のように、空間を想像しようとしてもそれは想像に過ぎす、事実ではありません。
そのことに気づくと、暗闇では声も出さずに無闇やたらに行動することが危険であることに気づきます。

また、声を出さないと自分のことを周囲の人たちが認識できないことにも気付かされます。
このような感覚は恐怖をうみます。
実際はイベントなので、暗闇のなかでひとり取り残されることはないのでしょうが、それでも少しでも人との交流が途絶えると恐ろしいのです。
だからこそ声を出して自分の存在を周囲の人達に知ってもらおうとします。
そして、周囲の人たちの呼びかけの声にも応えようとします。

発案者である哲学博士のアンドレアス・ハイネッケ氏(アンドレアス氏といいます)は、以下のようにダイアログ・イン・ザ・ダークの価値を述べています。

現在の物質的に豊かになった世の中では、人間は倫理と人道的な価値観とを損ないがちであり、利己主義になる。
しかし暗闇のなかで人間は誰でも平等であり、それぞれの中にある根本的な価値観を思い出し、謙虚さや感謝を甦らせることができる。
困難に直面しても、お互い協力し合えば一緒に乗り越えられることを誰でも知っている。
それをダイアログ・イン・ザ・ダークを通して実際に体験できる。
http://www.dialoginthedark.com/forv/int1.html

たっぷり90分間このイベントに参加すると、アンドレアス氏の言うこのイベントの価値を知ることができるでしょう。
なお、私は7人で参加しました。
しかし、それよりも少ない人数で参加すると他の参加者の方達と一緒に回ることができるようです。
初めて会った人たちと暗闇の中のコミュニケーションを楽しむの良いかもしれませんね。
暗闇から刺激をうけて想像力をかきたてられたい方。
一緒に参加してコミュニケーションを深めたい人がいる方。
そんな方には、おすすめです。

【会場情報】
◆Dialog in the Dark Tokyo
http://www.dialoginthedark.com/

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