僕はデブサミが大好きだ

先週の2011/2/17,18の2日間、目黒雅叙園で行われたDeveloperSummit2011、通称・デブサミに参加してきた。

去年と違い単なる参加者としてでなく、OfficialCommunityの一員として、コンテンツを供給する側のちょっとしたお手伝いができた。

単に話を聞くだけでなく、ちょっとしたお手伝いであったとしても、コンテンツの供給をできたことは、非常にうれしかった。

下記には、印象に残ったセッションについて、それぞれ書いてゆきたい。
どうせ言葉を尽くしても、お話を聞いたときに雰囲気も魅力も語り尽くせないのだけれど。

<ハッカー中心の企業文化を日本に根付かせる よしおかひろたか さん>

ちょっとしたきっかけがあって、デブサミの講演の1ヶ月ぐらい前に、よしおかさんから”Hacker Centric Culture”のお話を聞く機会があった。
その日を境によしおかさんの仰る、”Hacker Centric Culture”とはなにか、ということに興味を持ち、セッションに参加した。

よしおかさんのお話のなかで印象に残っているのは、やはりHackerの定義だ。

よしおかさんは、いろいろな条件を提示していたけれど、それらを総合すると「Hackerは世の中を変えた人」である、というのは1番シンプルな解釈ではないかと思う。

すでに「変えた」人である、「変えた」という過去形であるのが重要だ。
アウトプットが済んでいる人。
結果をだしている人。

この定義では、コンピュータ業界にいなくても、Hackerになれてしまう広範な意味を持つ言葉になってしまう。

しかし、結果を出した人こそがHackerだ、という定義は、すべてのエンジニアに言い訳を許さない、という良さがある。

華やかなWebサービスに携わらず、COBOLを書いていようが、2次受け、3次受けの開発者だろうが、技術をしらない営業だろうが、行動することはできる。

結果をだすことはできる。
結果を出し続ければ、世界を変えることもできる。

もちろん、それほど世の中を変えてしまう人は多くない。
でも、いいわけなしにHackerになることを目指すことはできる。

誰にでもHackerになる機会を与えるとともに、けっして、言い訳を許さない厳しさがある言葉の定義に、僕は魅力を感じた。

http://www.slideshare.net/hyoshiok/18a1

<これからの「アジャイル」の話をしよう ――今を生き延びるための開発手法とスキル 木下史彦 さん>

アジャイル開発をやるためには、既存のプロセスを捨てる覚悟が必要だ。

もちろん教科書的に言うだけならば、既存のプロセスのよい部分を残しながら取り入れれば良いといえる。
でも、どこが「良い」のかなんて最初から分からない。

だから、新しいことに取り組むときには、前例を否定し、過去の成功体験すら捨てる覚悟が必要だ。
そして、新しいことに忠実に取り組む必要がある。

はじめて、受託開発でアジャイル開発をするときに、前例を否定し、過去の成功体験すら捨てる覚悟が必要なのは、開発者だけではない。
システムを共に作ってゆく顧客もまた、おなじだ。

初めてのことに挑む顧客を安心させる、やる気にさせるには、誠意をもって「ちゃんとやります」というこちらの意志を伝えなければならない。

顧客にしっかりと「ちゃんとやります」というメッセージを伝えられるか、というのは、開発が始まる前の契約段階からプロジェクトが終結するまで続く課題だ。

とくにまだアウトプットを見せていない段階で、「ちゃんとやります」という意気込みを理解させ、信用してもらうのは至難の業だ。

木下さんは、価値創造契約というシンプルな仕組みで、その意気込みを示している。
http://124.146.218.163/trial/new-agile-contracts-service.html

上記のURLを観てもらえばわかるとおもう。
サービスが提供されるまでかかる初期費用は「0円」また、解約についても、「0円」だ。

シンプルな契約内容は、「ちゃんと使えるサービスを提供できます」「ちゃんと使い続けられるサービスを提供し続けます」という強い意思表示だ。
(※ちなみに、社名を失念してしまったが同様の取り組みを行なっている会社さんがあったような気がする。)

ご講演の後に、ちょっとお話しする機会があったので、僕は「面白かった」という感想を伝えた。
かなり的はずれな感想だと思うけど、ほんとうにそう思った。

家を売った話、腹をくくった話、海外で発表されたお話、木下さんの波乱万丈というか、歩んできた道のりのドラマティックさに、僕はひきこまれて話を聞いていたからだと思う。

本当の人間ドラマに魅せられて、非常に心が熱くなった講演だった。

http://www.slideshare.net/fkino/whats-the-agile-thing-to-do

<SmartPhone - アプリ開発とその未来 張 惺 (a.k.a. Tehu) さん>

世の中を変えてしまった人をHackerというのならば、張さんはまちがなくHackerだ。
すくなからず、張さんは僕の見ている世界を変えてしまったからだ。

ちなみに、お名前は、張惺(ちょう・さとる)さんと読む。

灘中学に通う、というだけでも稀有な存在である。
中学生にしてデブサミに登壇して話すだけでも、さらに稀有だ。

そして、中学生にして”健康計算機”というiPhoneアプリを3日で作成し、日本のAppStoreのダウンロードランキングで3位になったとなれば、ほとんどのエンジニアにとっては尊敬の対象となるだろう。

発表する姿も実に堂々としていた。

時折、混ざってくるジョークも非常に面白い。
また、スライドも非常に見やすかった。
スピーチの見本のようだった。

冗談交じりにSteve Jobsを意識していると語っていたけれども、本当に意識して練習をしているのではないか、と思う。

発表された内容自体も、非常に示唆に富んでいた。

健康計算機について、張さんが考えて実行したことは、僕ら業界の大人たちが必死になってやろうとしていることだ。

既存のアプリケーションと機能が変わらないアプリケーションを売るためには「魅力」が必要だ。

とくにiPhoneのアプリが販売されるAppStore、玉石混交のアプリのプールになっている。

まずはそこで目立つために、アプリケーションの「魅力」をどうやって訴えるかを考える必要がある。

そのために張さんがやったことは、アプリケーションの説明文をしっかり書くことではない。

ちなみに、説明文を詳しく書くことがアプリのダウンロード数につながらないことを、調査したうえで有効ではない、と判断している。

張さんが3日のうちに1日もの時間を割いたのは「名前」だそうだ。
そして、もう1箇所、時間を割いたのは、アイコンだそうだ。

時間を割いた結果として生み出された、「健康計算機」という名前もアイコンも平凡に見えるかもしれない。

しかし、注目すべきは、戦略性を持って開発されたアプリが、多数の人びとにダウンロードされた、という結果だ。

消費者がサービスや製品のどこに「魅力」を求め、そして、その魅力を出すためにリソースを集中させ、目的を達成する。

Webサービスのみならず、日本のビジネスがまさに必要としていることを理解し、実行しているのだ。

改めて僕のライバル、そして学ばなければならない対象は、張さんのような自分よりも若く、優秀な人たちだと認識した。

そして、iPhoneやAndroidの未来よりも、自分自身の未来が気になってしまった。

http://www.slideshare.net/SatoruCho/18d5-smartphone

<未来のために私たちの帆を立てよう 野村恭彦 さん/papandaさん>

最後のセッションはお話を聞くというよりは、参加型のセッションだった。

僕はDevLOVEの裏方としてかかわりが薄かったので、この日のために何かをしてきたわけではない。

ただ、この日のために準備に奔走した裏方さん、とくに早朝に集合して、アプリまで開発した@papandaさんや@Jun116さんにとっては、非常に感慨深いセッションになったのではないか、と思う。

#4tate(ほたて)というハッシュタグをつけてTwitterでつぶやきながら、今を変えた、自らのクリエイティビティ発揮した証拠を世の中にのこして行こう、という取り組みも素晴らしいと思う。

デブサミのようなイベントは、ある種、ハレの日だ。
お祭りのようなもので、それが終わってしまえば、情熱も消え去ってしまう。
情熱を保ちながら行動をし続けるのは、難しい。

#4tateのハッシュタグは、デブサミというお祭りの雰囲気を忘れないための、旗印のようなものだと思う。
僕も、セッションに参加された人たちと共に、ほたて、し続けたいと思う。

http://www.slideshare.net/devsumi/18b7

<さいごに>

僕は、主催者の@kohseiさん、世の中を変えるのは、政治家か、デザイナーか、デベロッパーだ、という言葉が大好きだ。

そして、そんな思いから、デベロッパーのためを思って、開催されているデブサミ、というイベントが大好きだ。

だから、主催の翔泳社さんとスポンサーとして参加してくれている企業には、大きな感謝を捧げたい。

今年も素晴らしいイベントを開いてくださって、ありがとうございました。

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