Archive for 2012年2月

デブサミには僕に必要な言葉があふれていたので燃料もってかえってきました

2月 21, 2012

今年もデブサミに参加した。
http://codezine.jp/devsumi/2012
そのなかで印象に残った言葉について書きたい。
なお、正確にメモを取ったわけではないので、発表者の方の言葉は正確ではないし、差異があると思う。

・人は忘れる生き物です(デブサミオフィシャルコミュニティから選出のLT大会2012: 及川 卓也さん)
この言葉を聞いて思い出したのは、自分が昨年の7月に転職をしたきっかけ、を忘れていたことだ。
僕が転職を決意したきっかけは、昨年の3月11日に東日本大震災だった。
あの日の地震は僕が生きてきて経験したことのないものだったが、当時、千葉に住んでいた僕の生活に致命的なダメージを追わせるものではなかった。

僕があの地震で転職したいと思ったのは、地震後のTwitterのTLを見ていたからだ。

僕のTLには震災という不測の事態にたいして、「ああしたい、こうしたい」「ああすればよいのではないか」という思いや考えを実行できるエンジニアたちがあふれていた。
当時、彼ら、彼女らの行動が英雄的な行為は輝いて見えた。
そして、一方、エンジニアという肩書きを持ちながら何もできない自分の無力を感じた。

もちろん、日本の多くのエンジニアが、あんな行為ができたわけじゃない。
ただ、震災直後の自分のTLに僕はエンジニアの原点を見たのだと思う。
つまり、必要なモノがないなら作れ。そして、必要な人に情報システムをつうじて価値を届ける。
不測の事態にありながら、エンジニアとしての本質を体現した人たちに憧れて、少しでもこの人たちに近づきたい、そう思ったから前の会社を辞める決意をした。

僕がなぜ今の会社で働いているのか、その原点となった体験を思い出させられた言葉だった。

・あらゆる制約がなくなったとして「アジャイルに」できるの?(アジャイルマニフェスト ディケイド:角谷 信太郎さん)
今まさにこの問いに答えることが出来る状態にある。
そして、「できてません」と答えなければいけない状態にある。

そもそも前の会社ではアジャイルにやるための下準備に悪戦苦闘していた。
「Scrumの要素を会社の開発に取り入れるためにはどのように組織にアプローチすればよいか」
「社内に勉強会の文化を根付かせるためにはどうすればよいか」
こうしたことを考えて社内の人達と情報交換したり、会社内での仕組みづくりをしていた。

それらはアジャイルにやるために必要なことかもしれないし、システムを作ることには必要なことかもしれない。
でも、うまくいけないど「アジャイルにやれるのか」という問いに真っ向から答えるものではないと感じている。

「何を作ればよいか」という問いに的確に答えることが重要だけれども、それを「どううまくつくり上げるか」という問いに答えることも重要だ。
アジャイルにやることはこの2つの問いに答えることだ。
しかし、「どううまくつくり上げるか」という部分に苦戦し、「何を作ればよいか」という部分に達せない。
それ実力がないからだ。

アジャイルにやるためのあらゆる制約をなくした場に行くことで、あらためて自分にアジャイルにやるための実力が無いことに気付かされる。
「何を作ればよいか」を求めるための知恵や方法も、「うまくつくり上げる」ための技術力も欠けていることに気付かされる。
それは、「上司が、同僚が、親会社が」という言い訳のある世界では、辿り着くことのない現実だった。

理論を知ること体現をすることの間にある溝の深さを知ることがまず大事だ。
そこから全てが始まる。

「アジャイルにやれんのか」
この問いとの競争だとあらためて覚悟させられた言葉だった。

・課題管理はコミュニケーション・ツールです(仕事のバトン、渡っていますか? – プロジェクト管理におけるコミュニケーション基盤作り:鈴木雄介さん)
うえの2つの言葉とは違ってメタな話ではない。
今の仕事の課題に活かせる言葉と感じて印象に残った。
実際のお話は、JIRAを中心としたお話だったのだけど、僕としては学びが多いお話だった。

今の会社では課題の管理にredmineを用いている。
redmineをタスク管理とか課題管理とかイシュー管理とかさまざまに呼ぶ人がいるのだけれども、使用する目的はなんだろうか。

僕はこの言葉を聞くまで勘違いをしていて、redmineのチケットは自分のタスクの進捗を管理するものだと考えていた。
だから、備忘録というか自分が忘れたくない作業を考えなしに、登録していた。
また、書く内容も読む人がいる、という前提ではなくて、自分が理解できる程度の作業ログを記載するという使い方をしていた。

でも本当は情報共有のためのredmineのチケットはある。
だから個人的なタスクもすべてチケット化してぽんぽんと放り込んではいけない。
自分と一緒に仕事をしているチームメンバーに知ってほしいタスクをチケットにするほうがよい。
そして、チケットに書かれる内容もチームメンバーに知ってほしいこと、知りたいとことを書いたほうがよい。

デジタル化されたredmineのチケットは検索もできるし、gitとの連携もできる。
だから課題やタスクの情報を他の情報と結びつけながら集積、使用することに向いている。
こんなに便利なツールなのだから、コミュニケーションを活性化するためのツールとして上手く使って行きたい。

あと、課題を管理する前に時間の管理をまずやりなさい、という言葉も耳に痛かった。

・人の話の価値は自分が決める
正直、今年のデブサミには「行きたい!」という強い気持ちがわかなかった。
仕事を中心にやりたいことが山積みなのに、それを横目に人の話を聞いて何になるのか。

でも足を運んでその考えが間違っていたことに気づいた。

人の話を聞くことの価値は自分が決めるのだ。
前の舞台にたって話す人は大勢の聴衆に向かって話している。

心にひびく言葉がみんな同じではないし、自分でも時期が違えば同じ言葉に同じ価値を見出せるかわからない。
でも、経験に基づいた発表者たちの言葉には、自分の状態がどんなであってもその状態にあわせて価値を感じ取ることができる。

だから、自分がダメでも、絶好調でも、必死でも、腑抜けていても、その時、自分に必要で自分の心に残る言葉が発見できる。
みんなもそのときだけ、自分だけの言葉を探しにデブサミゆくといいと思う。

・ありがとうとおめでとう
@koseiさん、10周年、おめでとうございます。
そしてありがとうございます。
来年もきっと素敵なデブサミが開催されると信じています。

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