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この質問をお客様にできますか?

11月 24, 2009

最近、読んだ本で本当に身につまされる言葉を発見しました。
現代アート、とはまったく無関係ですが、私の趣味と実益をかねた読書のメモとして紹介したいと思います。

本のタイトルは『選ばれるプロフェッショナル』という本です。
内容は、弁護士やコンサルタントなど、特定の顧客をもったプロフェッショナルとしてもつべき7つの資質をあげ、それぞれの資質について詳細な説明をする、というものです。
ちなみ、7つの資質とは以下のとおりです。

・無私と自立
・共感力
・ディープ・ジェネラリスト
・統合力
・判断力
・信念
・誠実さ

柱となる主張は、選ばれるプロフェッショナルとはアドバイザーであるということです。
普通の弁護士やコンサルタントという専門家は、専門性を売りにします。
弁護士は法律の知識ですし、ITコンサルタントは、システム技術の知識を売りにします。
さらに、弁護士であっても離婚などの婚姻関連の知識に強い、ITコンサルタントであれば、金融業のシステムに強いなどさらに細分化した知識の専門性で競争しようします。
しかし、そのような専門性を売りにした専門家は代替可能な汎用品に過ぎない、と著者たちはいいます。
そして、単なる専門家を超え、顧客に選ばれ続けるプロフェッショナルこそ、アドバイザーという立場にある、というのです。
では、選ばれるプロフェッショナルである、アドバイザーとはいかなる立場にあるべきか?
そのアドバイザーがもつべき7つの資質の詳細はいかなるものか?
こうした点については、本書に譲るといたします。ご興味があれば、是非、本を手にとってください。笑

私が本書を読んでいて心に残ったの以下の文章です。

・私の仕事について、率直な評価をお願いしたいと思います。
・私は、お客様にとって最も主要で重要な問題に取り組めていますか?
・私は、できるかぎりお話に耳を傾けられていますか? どうすれば、お客様やお客様の組織にとって、もっといい聞き手になれるでしょうか?
・お客様のビジネスや組織について、私がもっとよく理解しておくべき点はありますか?
・全体的に見て、お客様が目標を達成するために、望まれていることはありますか?
・どうすれば私とのビジネスがもっとやりやすくなるのでしょうか?
p.107

非常に怖い、勇気のいる質問だと思います。
お客様はこの質問にたいして本音で答えてくれるでしょうか?
また、その本音の答えを真摯に受け入れることができるでしょうか?

本音を濁して返答されてしまえば、お客様の自分にたいする本当の評価を知ることもなく、問題点を改善することはできません。
なにより、返答を真摯に受け入れず、問題を改善する努力を怠れば、お客様は離れていってしまいます。

この文章は、共感力という資質を説明する際に書かれていました。
しかし、この問いは、自分自身が行なうべき仕事にたいする根源的なものなのではないかと思います。
というのは、仕事というのは、お客様の望みをかなえる、役に立つ、ということが第一の原則だからです。
お客様が満足を得て、お金を払うのは、仕事として提供したサービス(もしくは物)が、自分たちの望みをかなえ、役に立つからです。
お客様の望まない、役に立たないことは、いかに時間を割こうが、一生懸命行おうが、自己満足にとどまる行為です。
この自己満足の行為にたいしてお客様はお金を払うことを馬鹿らしく感じるでしょう。
また、不満を感じることでしょう。

忙しくなると目の前の作業に追われがちです
そして、仕事の本当の意味、目的である、お客様の役に立つ、という点を見落としがちです。
上記の質問には、自分の仕事の目的はいったいなんであるのか、という根源的な目的を見直すための力があります。

<自問自答しよう>
腹を割ってお客様と話す、というのは理想的な関係です。
そして、理想的で有意義であるとわかっていてもなかなか確立できない関係でもあります。

こうした言葉によってお客様からフィードバックを得る、という仕組みをすでに組み込んでいる会社があるかもしれません。
しかし、私の勤めている会社では、こうした仕組みは確立されていません。
また、私自身も行ったことがありません。

今すぐにでも取り組めることは、自問自答することではないかと思います。

お客様は今の自分の仕事にどのような評価を下している?
自分の仕事はお客様の抱える問題を解決している?具体的などのような問題解決に取り組めている?
お客様は何を話したがっている?何を理解してほしいと望んでいる?
お客様はどのようなプレッシャーを受けている?
お客様の目標は何?そのために自分はなにができる?
お客様と自分が良い関係を築くために自分にできることは何だろう?

忙しくなり余裕がなくなったときこそ、自分が手をつけようとする仕事の意味を、お客様の視点から問い直す。
このことで自分の仕事が的をはずことを防いで無駄な作業を減らし、お客様の満足を得る仕事をしたい、と思います。
なにより自信をもって、上記の問いかけをお客様にできるような仕事をしたい、と思います。