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「Detour」を観てモレスキンがほしくなる

10月 31, 2009

<快晴の表参道を気持ちよく散歩する>
2009/10/27(火)には、美術館・展覧会めぐりの2日目として、表参道にあるMoMA Design Storeへ行きました。
目当ては、世界の「Detour」という企画の展示を観ることです。
昨日とは、打って変わって快晴。
風は少々、強かったですが肌寒い、ということもなく絶好のお出かけ日よりでした。

さて、表参道というと私のような庶民には敷居も高く、おしゃれすぎる、という印象があります。
右を向いても、左を向いても、きらびやか。
男性もおしゃれ、女性もおしゃれ。
かっこよくて、かわいい人たちばかり。
見慣れたトヨタのハイエースが走っていてもおしゃれに見えてしまいます。

上京しても垢抜けないなぁ、と悩んでいる人も、目いっぱいのおしゃれをして一度、この街を歩きましょう。
一発で垢抜けられるます。きっと。

MoMA Design Storeは千代田線、副都心線の明治神宮前駅の4番出口、もしくは銀座線、半蔵門線の表参道駅A1出口が近いです。
両方の駅ともに出口をはずすと、結構、歩くことになります。
まぁ、天気がよい日は、それもいいかもしれませんね。

ちなみにMoMA Design Storeの入っているビルの1階には、天下のBVLGARIが店舗として入っています。
ビビらずに、平常心を保ってビルに入り、3階を目指してください。

<触っていいの!?>
私がお店に行ったのが開店時間の直後ということもあってか、お店はには人がほとんどいませんでした。
当然、「Detour」の企画が行われているブースにもほとんど人はおらず、ブースを独り占めできました。
ブースの入り口には、白い手袋が置いてありました。
この企画は、世界各国のアーティスト、デザイナー、建築家、音楽家が思い思いに使用したMOLESKINEと呼ばれるメモ帳、ノートを、直接触って鑑賞できるのです。
入り口の白い手袋は、メモ帳やノートを触る際に、手にはめるものなわけです。
この作品を手に取れる、という感覚はやはりとても貴重です。
しかも、昨日の「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展(以下、「THE OUTLINE」展と略します。)では、普段、手に取れる家電や雑貨が手に取れないという状況を味わったので、この世に2つとないアーティストのメモ帳が手に取れる、
ということがとても感動的でした。
この企画にさまざまなアーティストが参加していますが、とりわけ私の印象に残ったのは以下の人たちのメモ帳です。

◆深沢直人のメモには「THE OUTLINE」展の裏側が
上記の「THE OUTLINE」展についての企画メモがたくさん見ることができました。
とてもタイムリーな内容だったためおもわず目を奪われ、昨日の展覧会でみた内容をみつけてニヤリ、としてしまいました。
「THE OUTLINE」展に足を運ばれた方には、合わせて観ていただきたい、と思います。

◆原研哉のメモはひらけない
これは、おそらく、なのですが、原研哉のメモは開けませんでした。
MOLESKINEの特徴の1つであるゴムのバンドのつき方が改造されていて、開こうと思って開けませんでした。
いたずら心、というやつでしょうか。

◆ジョセッペ・アマートのメモはまさに芸術家という印象
これぞ、芸術家のノート、といった印象を受けました。
きちんと整理され、文字だけでなくイラストも随所に見られました。
私は、芸術家とは複雑な概念や考え、感情に、自分なりの筋道をつけて整理し、表現する人、というイメージを持っています。
このジョセッペ・アマートのメモは、私の芸術家のイメージとぴったり重なるものでした。
自分のアイデアを乱暴にメモするのではなく、TODOやスケジュールを含めて、整理された状態で書き付けられています。
イラストなども緻密なものが多く、このメモだけがまるで作品のように完成されたものに、私の目に映りました。

◆ヨープ・ファン・リースハウトはメモをメモとして使わない
メモがまるでカマキリの卵に包まれたようになっている作品でした。
メモに何かを書き込んだり、切り抜いたりして表現するのではなく、メモをメモとして使用していません。
むしろ、紙としてすら使用せずに、自分の作品に取り込んで表現していました。
独特な手触りと形状にびっくりさせられる作品です。

<MOLESKINEがとってもほしくなる!>
この企画の作品が手に取れるという点にとても大きな驚きを感じました。
しかし、それ以上に、MOLESKINEのブランド戦略、販売戦略のうまさに感心してしまいました。
MOLESKINEは、その昔からピカソやヘミングウェイ、チャトウィンなど、世界に名だたる芸術家が愛用していたことを前面に売りにしています。
おそらくいままで、MOLESKINEを購入していた人たちは、その芸術家たちが使用していた、という事実に憧憬を感じたり、その芸術家を尊敬して少しでも近づきたい、と思ったりしている人たちなのではないでしょうか。
そして、この企画は、そのような芸術家を尊敬し、憧れをもつ人たちをもろ刺激します。
実際に現代のアーティストたちがMOLESKINEのメモ、ノートを使って表現している作品を見せられると、

「MOLESKINEのメモをつかえば、このアーティストたちと同じ質の創作ができる」
「未知の霊感を得て創作ができる」

と思わせてしまう、力があるのです。
この企画は、MOLESKINEの優れたブラント戦略と販売戦略が目の当たりにできる、という視点から見ても面白いと思います。

【会場情報】
◆MoMA Design Store
http://www.momastore.jp/
◆TAB-「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展
http://www.tokyoartbeat.com/event/2009/0CE9

【作家情報】
◆深沢直人
以下で作品、製品が観られます。
・21_21 DESIGN SIGHT-「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展

◆原研哉
以下で経歴、作品が観られます。
・日本デザインセンター 原デザイン研究所

◆ジョセッペ・アマート
日本語のwebページがほとんどなく、ならば英語、と思ったのですが、綴りがわからず。。。
・マイコミジャーナル-『世界中のクリエイターが敬愛する良質の文具やアイテムたち』

◆ヨープ・ファン・リースハウト
日本語のwebページがほとんどなく、ならば英語(以下、略。。。)
・マイコミジャーナル-『世界中のクリエイターが敬愛する良質の文具やアイテムたち』

【次の予定】
◆「速水御舟-日本画への挑戦-」展
・山種美術館
http://www.yamatane-museum.or.jp/
◆TAB-「速水御舟 -日本画への挑戦-」展
http://www.tokyoartbeat.com/event/2009/3A2C

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「THE OUTLINE」展でオーブントースターがほしくなる

10月 31, 2009

<雨に煙る21_21 DESIGN SIGHT>

夏休みを利用した美術館・展覧会めぐりの旅、第1日目の2009/10/26(月)に足を運んだのは21_21 DESIGH SIGHT(以下、21_21とします)です。

21_21は、六本木において六本木ヒルズとならぶ商業施設、東京ミッドタウンに併設されています。
当日は、乃木坂駅から国立新美術館のなかを通り抜け、21_21を目指しました。
すでに1度、21_21には訪れたことがあるので、迷うことなく10分程度で到着しました。
が、その日は雨。
打ちつけるような、というほど強くありませんでしたが、21_21へ向かう道のりだけで靴の中までぐしょぐしょにぬれてしまいました。

そして、雨のせいもあってか、21_21の周りは人影もまばらでした。
以前、この「骨」展でここを訪れた際には、多くの人がビニールシートを敷いて談笑していたのですが、当然、そんな人はいませんでした。
が、館内は雨だというのに多くに人がいました。
もちろん、ごった返すというほどではありませんし、展示物もゆっくりと見て回れました。
しかし、雨ということと古典的な芸術の展覧会でもない展覧会であることを考えると、かなりの人の多さだったと思います。

それは、無印良品や±0をいうにおよばず、数々のプロダクトデザインを生み出してきた深澤直人の人気の高さ、によるものだと思いました。

<つい触りたくなる魅力>

深澤直人はその名前を知らなくても、その作品、デザインを手がけた製品を1度は目にしたことがあるはずです。

たとえば、

・auの携帯端末のINFOBAR
・無印良品で販売されている壁掛け式CDプレイヤー
・±0の加湿器をはじめとした家電・雑貨

などが深澤直人の作品です。
おそらく下記のリンク先の写真を見ていただければ、「あぁ!」と思っていただけると思います。

私も、購入はしませんでしたがインフォバーや±0の加湿器などは店頭で見かけ手にとってみたことがあります。
深沢直人をはじめとして、良くデザインをされたこれらの家電・雑貨などは、

・さわってみたい
・手にとっていじってみたい

と思わせる魅力があります。
が、ここでは店頭と違って「作品」としてそれらの製品が展示されているため、手にとることはできません。
店頭に行けば触ることができるものが、美術館に並べられるだけで「触れない」というのはちょっと滑稽に感じました。
もちろん、展示用に確保したものですので、傷をつけられたり、持ち去られたりすると展示に支障をきたす、などの事情はわかるのですが。

とくに気をつけていただきたいのは、椅子には座れますがほか作品には触れない、という点です。
しかも、すべての椅子に座ったり、触ったりできるわけでもありません。
注意書きをよく読んで、作品と触れ合っていただきたい、と思います。

ちなみに私は、±0から販売予定のオーブントースターを見ていてほしくなってしまいました。
良くデザインをされた製品の魅力は、その製品をつかっているときの心地よさを想像させることだと思います。
トースターを使ってトーストを焼くことを想像し、焼きあがったときになるであろう軽やかな音を想像し、そのトーストの焼けた香りを想像し、
そして、一緒に飲むであろうコーヒーの香りと苦味を想像させる。
その心地よさを想像することで、ついついその製品がほしくなってしまうのです。

<デザインの背景を理解したくなった>
1つの製品のデザインを生み出すためにも、

・今、その製品がどのようにつかわれているか
・新しい使い方はないか
・どのようなデザインで美的な快をあたえるのか

など多数の考えるべきことがあるはずです。
デザイナーは、観察やプロトタイプの作成などによって、多くの考慮すべき点をひとつひとつ消化し、煮詰めてゆくのだと思います。
一堂に会したプロダクトデザインを見たことで、消費者である私たちに「触ってみたい」と思わせるデザインが生み出されるには、

「多くの背景がある」

ということを感じることができました。
そして、デザイン1つ1つが生み出された背景、過程を知りたくなりました。

<終わりに>
今回から、作家、デザイナーの方々の敬称を省くことにしました。
「さん」づけのほうが、個人的な付き合いがあるようで馴れ馴れしく感じること、
さらに、文章においては敬称を省くことのほうが常識に近いかな、と考えたためです。
おそらくないでしょうが、ご本人のお怒りをかうようであれば、訂正させていただきます。笑

※「ULTRA002」の記事を先にアップデートしたために、日付が前後しています。が、これもご愛嬌、ということで。

【会場情報】
◆21_21DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/
◆TAB-「THE OUTLINE 見えていない輪郭」展
http://www.tokyoartbeat.com/event/2009/0CE9

【作家情報】
◆深沢直人(ふかさわ・なおと)
以下で、作品、製品が観られます。
・au-INFOBAR (※FLASHです)
・無印良品-『壁掛け式CDプレーヤー』
・±0-『オーブントースター』

◆藤井保(ふじい・たもつ)
本文ではぜんぜん触れませんでしたが、この方もとても有名な方です。
以下で、作品が観られます。
・PAXREX-取り扱い作家-藤井保
・AMAZON-『ニライカナイ-藤井保写真集』

【次の予定】
◆Detour
・MoMA Design Store など
http://www.momastore.jp/
◆TAB-「Detour」展
http://www.tokyoartbeat.com/event/2009/60A8